知のフリマのすすめ方

大槻, 2014.02.16

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 2009年6月に発足したアジャイルプロセス協議会/知働化研究会では、2010年6月に『新ソフトウェア宣言』、2011年11月3日に「知働化研究会誌創刊号」を発行し、コミュニティ活動として一段落して、今までにない実験的な取り組みをしようということになり、2012年11月3日の文化の日にイベントを企画することにし、約半年の準備期間を経て「知のフリマ」を開催しました。以降、知働化研究会主催の知のフリマは、半年に1回の頻度で開催し、2013年11月2日の第3回まで開催しました。以下は、主として第1回の折にまとめた『知のフリマのすすめ方』の紹介です。
 最終的に完成した、配布展開可能(クリエイティブ・コモンズ)なPDFファイルは以下の通りです。

furimamethod_20140109.pdf

知のフリマって何?

 「フリーマーケット」=Flea Market(蚤の市) 略して「フリマ」 です。これは、ものを大切にという趣旨で、不用品を公園や広場に持ち寄って売買や交換をする市民活動の場です。これの「知」を冠したものが「知のフリマ」です。語源としては「Flea」ですが、日本人にとって発音で似ている「Free」の意味も付加して、それぞれの人々が日頃から取り組んでいることを持ち寄って知を自由(Free)に交換する場ということになります。
 もともとのコミュニティ活動に対する問題意識としては、以下のようなことを感じていました。

  ・本で勉強したり、ネットで調べられることには限界があるよね。
  ・セミナー講演だと一方通行の知識伝承だし、消化不良気味になっちゃう。
  ・勉強会だとヘビーだったり、反対に、初心者のケアとかも大変。
  ・異業種交流会とかだと名刺交換して終わりだし、よい人に巡り会うのは希。
  ・多様化した時代には、もっと多様性を抱擁するやり方があるんじゃないの?

知のフリマの原理

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 多様な人々が集い、そこでのコミュニケーションがもたらす価値は、それぞれの人々が受ける刺激によって、それぞれの人々が成長することに尽きます。そこでは、一方的に知識が伝承されるとか、何か完全な理解が得られるといったことではなく、学びのプロセスそのものに意味があるのです。
 日頃からよく考えている人はより多くのことを覚り、そうでない人もそれなりにステップアップするというのが自然なことですし、そのことを素直に社会的な仕組みとしてデザインすることができれば、多様性の時代に適合したイベントになると考えています。

知のフリマ企画のステップ

全体テーマを設定しましょう。

  ・知のフリマ全体のテーマをゆるく設定しましょう。
  ・セミナーや講演会に連動して知のフリマを開催することも考えられます。
  ・「**でビジネスを起こそう」「**の知を考えよう」といったゆるいものがおすすめです。

どういった人に集まっていただくかをイメージしましょう。

  ・知は、異なる文化の衝突によって、価値を生みます。
  ・同じ分野や領域の人々が集まっても新しいものは生まれません。
  ・日頃、周囲の人々を観察していて、参加してもらいたい人をピックアップしてみましょう。
  ・老若男女、産官学、経営者、実務者、研究者、学生など広く参加者を検討してみましょう。

会場を決めましょう

  ・会議場、レンタルスペース、レストラン貸し切りなど、自由な雰囲気を演出できるような場所を決めましょう。
  ・天井が高い歴史を感じさせるような建物、お洒落なデザイナーズ物件、
   都会の山の手のレストランなど、非日常的なところがおすすめです。
  ・グループ討議が中心になるので、テーブルと椅子。グループが柔軟に組めるようにしておくとよいでしょう。
  ・PCプロジェクタ、電子黒板、模造紙などが使えると理想的です。

お料理、飲み物、おつまみ、お菓子など

  ・頭を使うと糖分補給は欠かせません。お菓子は必需品です。
  ・時間帯によっては、懇親会を兼ねるのもよいでしょう。
  ・美味い料理、アルコールを最後のシメにほしくなります。

ワークショップのデザイン

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テーマ設定

  ・知のフリマ参加者募集時に、ワークショップリーダ(店主)役を引き受けてくれそうな人を選び、テーマを募集します。
  ・何か深く勉強したことを披露、仕事や経験からの問題意識を共有、ちょっとした遊びや手を動かした体験、
   世の中で話題になっていることでのトークなど自由にテーマ設定をしましょう。
  ・当日現場で盛り上がってその場でテーマ設定することも考えられます。

時空間割当て

  ・知のフリマ開始したばかりの初段のセッションは、比較的堅いテーマのワークショップが向いています。
  ・後半のセッションは、ゆるく臨機応変なテーマ設定がよいでしょう。
  ・同じ時間帯で並行するワークショップで、テーマがバッティングしないように配慮しましょう。

ワークショップのすすめ方:セッション開始時

  ・知のフリマ参加者全員が集まり、そのセッションで行うワークショップの概要説明を
   各ワークショップリーダが1分間スピーチ(エレベータピッチ風)に行います。
  ・ワークショップリーダの説明をきいて、参加者は参加するワークショップを決めて、その場(テーブル)に移動します。
  ・各ワークショップへの参加人数の調整は自律的に行います。

ワークショップ遂行

  ・簡単な概要説明、自己紹介などをして、ワークショップを開始します。
  ・ワークショップ内の進行は、ワークショップリーダが自由に行います。
  ・参加者間のコミュニケーションが進み、熱い議論ができるように配慮しましょう。
  ・終了間際5分くらいは、まとめをしてクールダウンします。
  ・ワークショップリーダは、事前にあまり準備しすぎない方が議論が活発になります。

人の役割

 番長
  ・知のフリマ全体のまとめ役。見守り。
  ・ワークショップの設定、時間枠への割当てなどを決定します。

 司会進行(MC)
  ・全体の司会進行をするファシリテータ。
  ・セッション開始時のエレベータピッチや参加者の動きを促します。
  ・タイムキーピングを行う補助者(ドラ娘?)がいると効果的です。

 ワークショップリーダ(店主)
  ・テーマを設定しワークショップ進行を行います。セッション開始時に概要説明をします。
  ・通常は会合前にテーマ宣言をして参加します。
  ・当日の成り行きでワークショップリーダ役になることもあります。

 一般参加者
  ・ワークショップに参加し、討論に参加し、ひたすら楽しみます。

 講演・演芸者
  ・状況に応じて、ポイントとなる話をする講演や、場を盛り上げる演奏などのエンタテイメントがあると効果的です。

 スタッフ
  ・受付、参加者管理、おもてなし(料理や飲み物)などを担当します。
  ・設営、撤去などいろいろやることがあります。

第1回知のフリマ(2012年11月3日)開催の様子

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知のフリマサンガ(実行委員会メンバ)(2014年1月現在)

青木智英
青木隆平
天野勝
アラ若菜(お絵描き隊長) 
飯泉純子(アジャイルプロセス協議会副会長&監査役) 
大槻繁(知働化研究会運営リーダ&仙人理事)
岡村敦彦
きたむらわかこ(書記長)
小松智子(仙人デザイナー)
塩田英二(知道師範) 
進藤寿雄(小栗旬役)
高野明彦
高橋雅宏(運営番長)
高柳謙(総合司会) 
野口隆史(実行番長) 
羽生田栄一(校長先生)
濱勝巳(アジャイルプロセス協議会会長&給食当番) 
本橋正成(仙人アスリート)
山田正樹(知働化研究会コンセプトリーダ)
六辺香(人材育成隊長)
綿引琢磨
和波俊久(着火マン)